湘南のジェラテリア:The Market SE1のブログページです。
ありがとう、山のおちち牛乳!
 
開店当初からSE1の看板として支え続けてくれた「山のおちち」牛乳が、とうとう今月末で終了となります。

この2年半もの間、たくさんのお客さまから「山のみるく、美味しい!」のお言葉をいただき、お店の信頼へと繋げてくれました。そんな「山のおちち」と、いつも美味しく召し上がってくださったお客さまへ感謝の気持ちを込め、明日(11月24日)から終了までの間、ジェラートを購入してくださった皆さまに「山のみるく」をサービス(ミルクを含めてシングルは2種、ダブルは3種)したいと思います。思い残すことのないよう、最後の「山のおちち」をみんなで堪能しましょう!

いつも当たり前のように「山のおちち」を届けてくれた毛無山ラッキー牧場の皆さま、本当にありがとうございました。また新しい地でつくられる新装「山のおちち」を楽しみに待っています!

「山のおちち」終了後は予告通り「山地酪農」へと切り替わります。こちらは木次乳業創業者であり、パスチャライズのパイオニアでもある佐藤忠吉氏の酪農への想いがそのままカタチになった素晴らしいミルクです。開店当時から冬限定で登場していたので、ファンの方も多いはず。今後は通年で登場予定ですので、新しくなった「山のみるく」(山地酪農は「山のみるく」というフレーバー名を引き継ぎます)をどうぞよろしくお願いします!

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ミルクについて
http://blog.themarketse1.com/?cid=43440

島根県雲南市木次町 山地酪農の日登牧場へ
http://blog.themarketse1.com/?cid=43887
| 2011.11.23 Wednesday | ミルクについて | trackbacks(0) |
木次乳業からの手紙
いつものように届いた”山のおちち”の納品書と一緒に、1枚の手紙が入っていました。暑い日が続いてたので、牛乳の取り扱いに関するお知らせかなと思い開いてみると、全く思いもよらなかった販売中止の文字。あまりにも突然のことで、ただただ呆然としてしまいました。

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山のおちち牛乳販売中止について

拝啓 残暑の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、暑く御礼申し上げます。

 さて弊社では平成18年より、中国山地の山麓にて完全放牧した乳牛の生乳を原料乳とし「山のおちち牛乳」として販売してまいりましたが、この地での酪農の継続が困難となり、今秋11月をもちまして販売中止することとなりました。
 これまでご愛顧いただきました皆様に多大なご迷惑をおかけすることになり深くお詫び申し上げます。

 ご存知の通り「山のおちち牛乳」の牧場は中国山地、毛無山の麓、標高800mにございます。当初完全放牧を夢見て、酪農家とその支援者が一生懸命努力され現在の牧場を築いてこられました。春から秋の牧場は非常に快適な環境ですが、冬の牧場はその様相が一変し、街から数キロ離れた牧場は豪雪のため陸の孤島となり、従業員の通勤もはもとより、資材や原乳の運搬も困難な日々が続きました。
 このような冬期間の過酷な状況からの克服は困難となり、残念ですがこの地での酪農を断念されることとなりました。

 今後は、これまでのような環境での酪農ができませんが、これに準ずる形で永く継続可能な酪農経営を応援して参りたいと存じてますので、再開した際には今まで同様に皆様のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 とり急ぎお詫びとお礼を申し上げます。

敬具

(原文まま)

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”山のおちち”は広島県と島根県の県境にある「毛無山ラッキー牧場」さんの生乳を使用しています。木次乳業と提携し
「限りなく自然に近い牛乳を造る」をコンセプトに、乳牛を終日放牧する山地酪農に取り組んでこられました。山地酪農では国内でも最大規模の200ha(!)放牧場に、120頭のホルスタイン種及び、ブラウンスイス種が暮らしており、24時間完全放牧で牛舎はありません。牧草に国産の穀類とオカラ、ビール粕などを食べ、自然の中でのびのびと力強く育った牛たちのミルクは、自然の恵みそのもの。ストレスなくよく動きまわってるので脂肪分が低くさらりとした味わい、なのにミルクの味をしっかり感じることができます。そして何と言っても、ほのかな甘みと牧草の風味の素晴らしいこと!一口飲むだけで大自然を感じることのできる、貴重なミルクです。

これだけ広大な放牧場で自然に近い状態で飼育するということは、大変なご苦労があったと思います。特に冬の牧場は2メートルもの雪が積もり、牛が命を落とすこともあったと聞きました。それでもワタシたちに安全で美味しいミルクを届けるために、毛無山ラッキー牧場のみなさんはこの難しい山地酪農に取り組んでこられたのだと思うと、頭が下がる思いです。本当にありがとうございました。

木次乳業、そしてこの”山のおちち”なくして、現在のSE1は存在しません。残りの3ヶ月間、ワタシたちは作り手として多くの人の記憶に残るジェラートを提供できるよう、また新たな気持ちで精進していく所存です。これから10年後、20年後に「あんなに美味しいミルクジェラートあったんだよ!」と記憶の片隅に残してもらえたら、ワタシたちにとってそれが一番の喜びです。

12月からは”山のおちち”に代わり”山地酪農”が登場します。これまでも冬になると”山地酪農”を使っていたので全く違和感はありませんが、夏はまだ未経験。暑い夏の乳質でどんなミルクジェラートに変身するのか今から楽しみです。
| 2011.08.17 Wednesday | ミルクについて | trackbacks(0) |
冬限定:ブラウンスイス


冬限定「ブラウンスイス」はじまりました!今年からは全てのミルクベースも「ブラウンスイス」となり、「山のおちち」は暖かくなるまで暫くの間お休みとなります。(2010年11月更新)

おいしいミルクジェラートを作りたい。そんな想いでたくさんの牛乳を試した結果、わたしたちは木次乳業さんの「山のおちち」を選びました。しかし、最後の最後まで「山のおちち」と悩んだ牛乳があります。それが同じ木次乳業さんの「山地酪農」です。

木次乳業「山地酪農」
自然を壊さない酪農を目指して、ブラウンスイス種のブラウンスイス牛による山地酪農牛乳です。放牧されたブラウンスイス牛のミルクには、コクと旨味があります。(木次乳業のHPより)

「山のおちち」は主にホルスタインとブラウンスイス、そして少しジャージーが混じった牛乳ですが、この「山地酪農」はブラウンスイス100%の牛乳です。牛の品種だけじゃなく、同じ山でも環境や牧草の違いもあってか、「山地酪農」の方がわずかに脂肪分が高くなってます。この脂肪分と味のバランスがとても絶妙で、ジェラートにした時のおいしさは格別なものでした。

「山のおちち」はというと、はじめの印象は薄かったものの、知れば知るほど良さに気付く、そんな魅力ある牛乳でした。まず驚いたのは、ジェラートにした時、生乳の風味をよく感じられたことです。これは脂肪分が少ないからこそ際立って感じられたのかもしれません。そして、このミルクには合わせた素材のおいしさを引き出す力がありました。はちみつ黒ごまのごまの風味は、ただ炒っただけではここまで引き出すことはできません。やはり、控えめだけど存在感のある「山のおちち」という脇役あってこそ。どんな味にもすーっと馴染んでくれ、決して主役の邪魔をしない。他のミルクではなかなかそういはいきませんでした。

ただ「山のおちち」の脂肪分の少なさが利点であるならば、欠点もまたしかり。脂肪分の多さで旨味を感じるのは当たり前で、好みが明確に分かれる牛乳であることはわかっていました。けれど、きっと多くの人の記憶に残るジェラートになるに違いない。迷いに迷った結果、わたしたちは「山のおちち」を使うことに決めました。

これから冬になっていくと、牛乳の質が変わり、ジェラートの味にも変化が出てきます。牛たちは寒い冬を越す体力を蓄えるため、脂肪分の濃いミルクになっていくためです。わたしたちも冬になると少し脂肪分のあるものを好むため、「山のおちち」(山のみるく)と一緒に「山地酪農」(ブラウンスイス)も置くことにしました。でもごめんなさい、毎日じゃありません。冬限定、しかも週に数回です。出会えたら「あった!」くらいの気持ちで喜んでいただけるとウレシイです。「ブラウンスイス」のある日は、シングルでも「山のみるく」とハーフにできますので、食べ比べたい方は店主にお申し付けください。そして、感想を残していってくれると、非常に嬉しいです。

冬の間は新しい仲間「ブラウンスイス」もよろしくお願いします。(2009年11月更新)
| 2010.11.10 Wednesday | ミルクについて | trackbacks(0) |
ミルク
イギリスに住みはじめた当時、まずはじめに驚いたのがミルクの味でした。コクがあるのに、後味がスッキリしていて、乳臭くない。その時はあまり深く考えず、ただただ美味しいと飲んでましたが、後にそれがヨーロッパでは主流のパスチャライズ牛乳(72℃15秒 HTST製法)であるということを知りました。日本ではまだあまり知られてませんが「低温殺菌」牛乳として販売されています。

パスチャライズ牛乳とは
フランスの細菌学者パスツールが発明した殺菌法によるもので、牛乳中の栄養成分や風味を損なうことなく、有害な細菌を死滅させることができます。これをパスチャリゼーションと呼んでいます。(木次乳業のHPより)

日本では高温殺菌(120℃2〜3秒)の牛乳が主流です。この方法だと菌はほぼ全滅しますが、牛乳本来の美味しさも一緒に消されてしまい、牛乳に含まれている蛋白質や、ビタミン、カルシウムなどの栄養素が熱変性を起こし、栄養素が体内に吸収されにくくなります。では、なぜこの牛乳が日本では主流なのでしょうか。まず、保存期間を伸ばすことができます。そして生産コストが低く、大量生産が可能です。生産性と利益が重視された結果なのです。

SE1の開店を決意した際、イギリスで飲んだものに近いパスチャライズ牛乳を使おうと決めてました。そして出会ったのがパスチャライズ牛乳のパイオニア、木次乳業さんの「山のおちち」です。

木次乳業とパスチャライズ牛乳
本格的なパスチャライズ牛乳開発に取り組みを始めたのは、昭和50年です。いろいろな条件で熱処理した牛乳を発酵させ、データを取りながら3年間、仲間たちと毎日食べ続けて安全性を確かめました。同時に酪農家には飼料から乳搾りの仕方、牛舎の管理法まで徹底し、細菌数を細かく調べて乳質向上を求めました。こうして53年、パスチャライズ牛乳を流通化。本物の食べ物を届けたいとの生産者の思いが、日本で初めてのパスチャライズ牛乳として実を結びました。(木次乳業のHPより)

山のおちち
中国山地の山の広大な牧場で、365日昼も夜も放牧したノンストレス牛から搾られたオーガニック牛乳。パスチャライズ・ノンホモ牛乳といって72℃15秒で殺菌し、脂肪球をつぶしていないので、より生乳に近い風味が楽しめます。

日本での低温殺菌牛乳は酪農家と牛乳メーカーの強い想いと情熱がなければ難しいのが現状です。こういうものが当たり前に飲むことのできたイギリス生活はとても贅沢だったんだなぁと感じさせられたのと同時に、こうして日本でもこのパスチャライズ牛乳を広めようと尽力されてる牛乳メーカーがあることを知り嬉しく思いました。多くの消費者がこうした「本物」の牛乳をスーパーで当たり前に手にすることのできる日が訪れることを願わずにはいられません。

当店へはじめていらしたお客様には「山のおちち」牛乳の味を堪能できる「山のみるく」を味わっていただきたくおすすめしています。当店で使用している「山のおちち」牛乳は、搾られた翌日に島根の木次乳業さんから直接送られてくるので、とっても新鮮。予め予約をしてくだされば1本400円(税込)で販売もしておりますので、興味のある方はぜひご相談ください。

木次乳業
http://www.kisuki-milk.co.jp/

低温殺菌牛乳に力を入れているメーカーは他にもたくさんあり、牛の品種や放牧されている環境、食べてる草などによって風味も変わってきます。普段なにげなく飲んでる牛乳ですが、これを機会に自分のお気に入りを探してみてはいかがでしょうか。

丹那牛乳
http://www.tannamilk.or.jp/

東毛酪農
http://www.milkland.ecnet.jp/

pal*system こんせん72牛乳
http://124.215.208.3/syouhin/konsen72milk/index.html
| 2009.08.14 Friday | ミルクについて | trackbacks(0) |